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扶養控除とは?一定の金額に所得控除が受けられる控除

今回の記事では、扶養控除について解説していきます。

具体的には、

  • 扶養控除の仕組みについて
  • 扶養控除の対象となる範囲
  • 配偶者控除と配偶者特別控除について

の順番に重要なポイントをご紹介します。

扶養控除について知りたい方の参考になれば幸いです。

扶養控除とは?→納税者本人に扶養親族がいる場合、所得金額から一定の控除を受けられる仕組み

扶養控除とは、納税者本人に扶養親族がいる場合に所得金額から一定の控除を受けられる仕組みです。
所得金額から一定の控除を受けることによって、所得税及び個人住民税の減税につながります。

参考:国税庁 | 扶養控除
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1180.htm

続いて、扶養控除の対象となる範囲について解説していきます。

扶養控除の対象となる範囲は?→配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族)

扶養控除の対象となる扶養親族の範囲は、以下の要件を全て満たす人です。

  1. 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族)
  2. 納税者と生計を一にしている
  3. 年間の合計所得金額が38万円以下(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  4. 青色申告者の事業専従者とし、その年に一度も給与の支払いを受けていない(または白色申告者の事業専従者でない)

その中でも控除対象扶養親族とは、上記の条件を満たし、さらにその年12月31日現在の年齢が16歳以上の人をいいます。

参考:国税庁 | 扶養控除
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1180.htm

ここまで扶養控除について説明してきました。
この扶養家族は配偶者(妻・夫)は含まれません。配偶者には別で控除が用意されているためです。
続いては、その配偶者だけに適用される「配偶者控除」と「配偶者特別控除」について解説していきます。

配偶者控除と配偶者特別控除を解説

「配偶者控除」と「配偶者特別控除」は、控除対象となる配偶者がいる場合に所得控除が受けられる仕組みです。

それぞれ控除対象となる人の範囲と控除額が異なります。

まず、配偶者控除となる人の範囲は、以下の4点を全て満たす人です。

  1. 民法の規定による配偶者
  2. 納税者と生計を一にしている
  3. 年間の合計所得金額が38万円以下(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  4. 青色申告者の事業専従者とし年間で一度も給与の支払いを受けていない(また白色申告者の事業専従者でもない)

上記の条件を満たすことで、下記金額分の控除を受けることができます。

控除を受ける納税者本人の合計所得金額 控除額
900万円以下 38万円
900万円超950万円以下 26万円
950万円超1,000万円以下 13万円

参考:国税庁 | 配偶者控除
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm

次に、配偶者特別控除を受けるための要件をご紹介します。
控除を受ける納税者本人のその年における合計所得金額が1,000万円以下であることに加え、配偶者が以下の4件全てに当てはまる必要があります。

  1. 民法の規定による配偶者であること
  2. 控除を受ける人と生計を一にしていること
  3. その年に青色申告者の事業専従者としての給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと
  4. 年間の合計所得金額が38万円超123万円以下であること

上記の条件を満たすことで、下記金額分の控除を受けることができます。

配偶者の合計所得金額 控除を受ける納税者本人の合計所得金額が900万円以下
38万円超85万円以下 38万円
85万円超90万円以下 36万円
90万円超95万円以下 31万円
95万円超100万円以下 26万円
100万円超105万円以下 21万円
105万円超110万円以下 16万円
110万円超115万円以下 11万円
115万円超120万円以下 6万円
120万円超123万円以下 3万円

参考:国税庁 | 配偶者特別控除
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1195.htm

ここまで配偶者控除と配偶者特別控除について解説してきました。
改めてまとめます。

  • 103万円以下:配偶者控除により38万円控除
  • 103万円〜150万円以下:配偶者特別控除により38万円控除
  • 150万円〜201万円以下:配偶者特別控除により年収によって36万円〜3万円控除

103万円を超えたら一気に税負担が増えるわけではなく、徐々に控除額が減っていく仕組みになっています。

2018年の「配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し」での変更ポイント2つ

ちなみに、2018年の「配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し」では2つの変更ポイントがありました。

1つ目は、給与所得者の合計所得金額が1000万円を超える場合、配偶者控除の適用を受けられなくなったことです。

2つ目は、配偶者特別控除で対象となる配偶者の合計所得金額が38万超123万円以下とされたことです。

上記のような控除の見直しは国税庁から通知があるため、見落とさないよう確認しておきましょう。

参考:国税庁 | 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しについて
https://www.nta.go.jp/users/gensen/haigusya/index.htm

扶養は税法上と社会保険上で異なる

ちなみに扶養は税法上と社会保険上で条件が異なるため、それぞれ確認しておくことをおすすめします。

社会保険上の扶養に入るための条件は、被保険者に主として生計を維持されていることに加え、以下の2つの該当する必要があります。

  1. 収入要件を満たしていること
  2. 同一世帯であること

収入要件は、年間収入130万円未満(60歳以上又は障害者の場合は年間収入180万円未満)かつ

  • 同居の場合:収入が扶養者の収入の半分未満
  • 別居の場合:収入が扶養者からの仕送り額未満

というものです。

また、保険者と被保険者は同一世帯でなければなりません。

参考:日本年金機構 | 健康保険(協会けんぽ)の扶養にするときの手続き
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/jigyosho-hiho/hihokensha1/20141204-02.html

ここでは、扶養は税法上と社会保険上で異なる点について解説してきました。
扶養に関しては細かい取り決めで決められているため、同じ家族でも続柄と年齢によって条件が異なります。

詳しい扶養控除での区分について解説していきます。

親や学生の子供は、扶養控除でどのように区分される?→年齢によって異なる

親や学生の子供が扶養控除でどのように区分されるかは、年齢によって異なります。

  • 年金収入のある親
  • 16歳未満の子供

それぞれ詳しくみていきましょう。

年金収入のある親は扶養対象になる?→収入金額によって異なる

年金受給者の両親を扶養家族にするための条件は、年齢によって異なります。

  • 65歳未満:年金収入108万円以下
  • 65歳以上:年金収入158万円以下

参考:日本年金機構 | 老齢年金を受けている方の届出
https://www.nenkin.go.jp/faq/jukyushatodoke/roureinenkin/fuyoushinkoku/20140421-12.html

16歳未満は扶養控除の対象外となるため注意が必要

16歳未満は、扶養控除の対象外です。

理由としては、控除対象扶養親族は扶養親族のうち、年齢が16歳以上の人を指すからです。
16歳未満が扶養控除の対象外となっている理由として、児童手当が15歳までもらえることが影響しています。

詳しい扶養家族の条件などは、関連記事で解説してますのでぜひご一読を。
関連記事:扶養家族は税法上と社会保険上で異なる!扶養家族の違いについて解説(KWD:扶養 家族)

扶養控除額の金額の計算方法を解説!区分によって控除額の金額が異なる

扶養控除額は、区分によって異なります。

  • 一般の控除対象扶養親族:控除額38万円
  • 特定扶養親族:控除額63万円
  • 老人扶養親族で同居老親等以外の者:控除額48万円
  • 老人扶養親族で同居老親等:控除額58万円

扶養控除額と合わせて、基礎控除等の所得控除を給与所得から差し引きし、課税所得を計算します。

給与所得ー所得控除(扶養控除等)=課税所得

給与所得者の扶養控除等の(異動)申告書の書き方を紹介

扶養控除を受けるためには、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出する必要があります。

必要に応じて以下の箇所を記入します。

  1. 勤務先・納税者本人の情報
  2. 源泉控除対象配偶者(A)
  3. 控除対象扶養親族(B)
  4. 障害者、寡婦・寡夫又は勤労学生(C)
  5. 他の所得者が控除を受ける扶養親族等(D)
  6. 16歳未満の扶養親族

申告書の詳しい書き方については、関連記事で詳しく解説していますのでぜひご一読を。

関連記事:扶養控除等(異動)申告書の書き方や訂正方法を解説!(KWD:扶養控除 申告書)

参考:国税庁 | 平成31年(2019年)分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/h31_01_input.pdf

扶養控除の書き方を間違えたら、訂正が必要

給与所得者の扶養控除等の(異動)申告書の書き方を間違えたら、訂正が必要です。

間違えた場合の訂正方法としては、

  • 再度新たな申告書で書く
  • 二重線で消して訂正印を押す

のどちらかになります。

間違いに気づいたタイミングで、すぐに訂正を行いましょう。

海外で暮らす親族に係る扶養控除を受けるためには?→送金関係書類を提出又は提示

海外で暮らす親族に係る扶養控除を受けるためには、

  • 親族関係書類
  • 送金関係書類

を提出又は提示する必要があります。

親族関係書類とは、国外居住親族が居住書の親族であることを証明します。
書類として該当するのは、以下の2つ。

  • 戸籍の附票の写しその他の国又は地方公共団体が発行した書類及び国外居住親族の旅
    券(パスポート)の写し
  • 外国政府又は外国の地方公共団体が発行した書類

送金関係書類は、居住者が国外居住親族の生活費や教育費に充てるための支払いを行ったことを証明するものです。

送金関係書類は、以下の2つの書類が対象になります。

  • 金融機関の書類又はその写し等
  • クレジットカード発行会社の書類又はその写し等

参考:国税庁 | 国外居住親族に係る扶養控除等Q&A(源泉所得税関係)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/kokugaifuyou_leaflet.pdf

扶養控除を考慮して家族の働き方を検討するのもおすすめ

今回の記事では、扶養控除について解説しました。

扶養控除を受けることで、支払う税金や社会保険料が異なるため、どれだけ税金や社会保険料を支払うことになるのか考慮し、家族の働き方を検討してみるとよいでしょう。

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