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ふるさと納税

自営業・個人事業主がふるさと納税する場合の限度額計算方法を解説!

  • 「自営業だと限度額の計算方法は会社員と違うの?」
  • 「自営業だからふるさと納税の限度額がうまく把握できない」

と思っている方。

会社員に比べて収入が不確定な個人事業主の方こそ、ふるさと納税を上手に利用してお得に特産品をゲットしたいですよね。

自営業者は確定申告を行うため、ワンストップ特例制度を利用する必要がありません(※)。また、限度額のシミュレーションや控除額上限金額早見表は、年収があらかじめ分かっている給与所得者向けといえます。

※ワンストップ特例制度は、確定申告の必要がない会社員などが利用する前提の制度のため、自営業者や個人事業主は確定申告でふるさと納税の寄付金控除を申告します。

そこでこの記事では、

  • 個人事業主用のふるさと納税限度額計算方法
  • 個人事業主がシミュレーションや早見表を利用する方法

を紹介します。

個人事業主でもちょっとした工夫で、給与所得者向けのシミュレーションを利用できますよ。
ふるさと納税をしたい個人事業主の方はぜひご一読くださいね。

計算し申請するだけで自営業者・個人事業主もできる節税方法「ふるさと納税」

ふるさと納税は、自治体に寄附を行いそのお礼に特産品などを受け取る制度です。

自治体への寄附は寄附金控除という控除に含まれるので、実質的な負担金額を抑えて返礼品を受け取ることができます。

収入や家族構成に応じた控除上限金額を把握しておけば、自己負担2,000円でさまざまな地域へ寄附することが可能です。

2008年に始まった新しい制度ですが、魅力的な返礼品を用意している自治体も多く「お得に地方の名産品を取り寄せる方法」として認知度が高まっています。

2015年からは「ワンストップ特例制度」も始まり、条件を満たす会社員の場合は確定申告の手間をかけずに控除を受けられるようになりました。
自営業者・個人事業主の方はもともと確定申告の必要があるためワンストップ特例制度を利用する必要はありませんが、ふるさと納税自体は行うことができます。

支払った寄附金の一部が控除される制度で、支払い総額が減るわけではないので厳密には「節税」ではありません。
しかし控除上限額を把握して利用すれば、実質2,000円の負担で自治体からの返礼品を受け取れるお得な制度です。

自営業者・個人事業主用のふるさと納税限度額計算方法

ふるさと納税をしよう!と思った個人事業主の方が、一番はじめに困るのは「上限額がよくわからない」ということではないでしょうか。

ふるさと納税の上限額については、年収や家族構成から計算できるシミュレーターや早見表が数多く公開されています。
しかしそのシミュレーションや早見表はほとんどが「給与所得者」向けのもの。
事業所得を得ている個人事業主は、そのままではシミュレーションや早見表を利用することができません。

なんとなくの感覚でふるさと納税したとして

  • 「控除できない分まで寄附してしまう」
  • 「控除の枠を残したまま1年を終えてしまう」

というリスクがあります。

そこで個人事業主のふるさと納税上限額はいくらなのか、計算する方法を紹介します。

  • 前年と比較して所得や家族構成が変わらない場合
  • 前年と比較して所得や家族構成が変わった場合

の2つのパターンに分けて紹介していくので、あてはまる方をご確認ください。

前年と比較して所得や家族構成が変わらない場合

前年と比較して所得や家族構成が変わらない場合は、前年の住民税の金額を利用して計算することができます。

まずは「前年の確定申告の控え」と「今年届いた住民税決定通知書」を準備してください。

必要な数字は「課税所得の金額」と「都道府県民税所得割額と市町村民税所得割額の合計額」です。

課税所得の金額と住民税所得割額がわかったら、下の表から課税所得額に応じた計算式を選んで計算してください。

課税所得金額 限度額
195万円以下 住民税×23.55851…%+2,000円
195万円~330万円以下 住民税×25.06579…%+2,000円
330万円~695万円以下 住民税×28.74389…%+2,000円
695万円~900万円以下 住民税×30.06750…%+2,000円
900万円~1,800万円以下 住民税×35.51956…%+2,000円
1,800万円~4,000万円以下 住民税×40.68348…%+2,000円
4,000万円~ 住民税×45.39779…%+2,000円

計算結果の数字が、自己負担が2,000円となるふるさと納税の上限額です。

たとえば課税所得が550万円、住民税所得割額が55万円という人の場合どうなるか計算してみましょう。

課税所得が550万円の場合、使用する計算式は
「住民税×28.74389…%+2,000円」
です。

ここに住民税額の55万円を当てはめて計算します。
550,000円×28.74389…%+2,000円 = 158,091.395円+2,000円 = 160,091.395円

つまりこのケースでは、ふるさと納税の上限額は約16万円です。

参考:総務省 | ふるさと納税のしくみ
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/deduction.html

この計算については「ふるさと納税は経費にできるのか?仕訳・確定申告の方法を解説!」という記事の中で、詳しく解説しています。


 

前年と比較して所得や家族構成が変わった場合

前年と比較して所得や家族構成が変わった場合は前年の住民税額を参考にすることはできません。
所得の変化はもちろんですが、家族構成の変化も住民税の金額に影響を与えるからです。

住民税の正確な金額は、確定申告を行って翌年の6月頃に住民税決定通知書が届くまでわかりません。
住民税の通知が来るまで待っていては今年のふるさと納税は行えないので、自分で大まかな金額を計算する必要があります。

住民税所得割額の計算自体は単純で、課税所得の10%です。
しかし課税所得は、売上から経費やさまざまな控除を差し引いた金額。
経費の計算、各種控除の把握や計算には手間がかかり、そもそも年末が近づかなければ1年間の売上を計算することも難しいですよね。

確定申告前に課税所得を自力で計算するのは、かなりの手間がかかります。
税理士さんを雇っているのであれば、プロである税理士さんに相談してみるのがおすすめです。

自営業者・個人事業主が事業所得から限度額シミュレーションや早見表を利用して計算する方法

自力でふるさと納税の限度額を計算する方法を紹介しましたが、やはり計算には手間がかかります。
会社員のように限度額シミュレーションや早見表が利用できれば、大体の金額でももっと楽に上限額の目安を確認することができますよね。

実はちょっとした工夫で自営業者・個人事業主であっても給与所得者用の限度額シミュレーションや早見表を利用できるのです。

給与所得者は所得に応じて「給与所得控除」というものが一律で控除されます。

給与所得者ではない個人事業主は、この給与所得控除を利用することができません。
個人事業主がシミュレーターや早見表を利用しにくいのは、この給与所得控除がないから。
つまり自分の事業所得が給与所得者の場合どのくらいの年収にあたるのか計算できれば、シミュレーションや早見表も目安程度に利用可能となるのです。

そこで自分の事業所得が給与所得者の場合どのくらいの年収にあたるのか確認できるように、対応表を作りました。
青色申告をしている方は、青色申告特別控除の10万円か65万円を差し引いた金額で確認してください。

給与所得者の年収 事業所得(青色申告特別控除を引いた後の金額)
300万円 192万円
400万円 266万円
500万円 346万円
600万円 426万円
700万円 510万円
800万円 600万円
900万円 690万円
1000万円 780万円
1500万円 1280万円
2000万円 1780万円

自営業者こそ限度額を把握して損せずふるさと納税をしよう

自営業者・個人事業主の方はワンストップ特例制度をも利用する必要がありませんし、上限額の把握も会社員に比べると手間がかかってしまいます。

しかし個人事業主はもともと確定申告を行う必要があるので、確定申告を行う際に寄付金控除を申告すれば、翌年の住民税から控除されるため、手間はそれほどかかりません。申請面での手間はふるさと納税をしてもしなくてもあまり変わりません。

そのうえ給与所得控除がない分、同じ年収でも個人事業主のほうがたくさんふるさと納税をすることが可能です。
上限の把握はひと手間かかりますが、自営業者・個人事業主こそふるさと納税がおすすめです。

上限額をしっかり把握して、損がないようにふるさと納税を利用しましょう。

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