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ふるさと納税

年末調整って何のためにやるの?目的・対象・必要書類などをご紹介

「年末調整」。会社にお勤めの方であれば、毎年11~12月ごろになると必ず耳にする言葉だと思います。

経理・総務の方から「●●の書類を××日までに出してくださいね」なんて言われて、「めんどくさいな…」と感じたこともあるかもしれません。

でもこの年末調整、サラリーマンにとって非常に重要なイベントなのです。
本記事では「そもそも年末調整ってなぜやるの?」からはじまり、

  • 年末調整の対象となる人
  • 確定申告との違い
  • 【2018年度版】年末調整に必要な書類
  • 年末調整をしても確定申告が必要なケース

などをお話していきます。

年末調整ってそもそも何のためにやるの?

年末調整をやる理由としては、ずばり「今年に自分が納める税金を確定させるため」です。
12月になると、1年間で自分がもらった給料と賞与(ボーナス)の金額が確定します。
もらった金額がわかるとその人の所得(利益のようなものです)がわかるので、そこから国に治める所得税と住民税を確定させる。
この手続きがいわゆる「年末調整」と言われているものです。

参考:国税庁「年末調整がよくわかるページ」
(http://www.nta.go.jp/users/gensen/nencho/index.htm)

年末調整と確定申告、目的はどちらも同じ

年末調整と近い言葉として「確定申告」があります。
確定申告と年末調整はどちらも、「納める税金を決める」のが目的です。

サラリーマンは会社側で支払ったお給料を把握しているので、個人の代わりに会社で確定申告の代わりをしましょう、というのが年末調整となります。
ただし、サラリーマンでも確定申告が必要なケースもあります。
詳しくは後ほどご紹介いたしますね。

基本的に12月末に会社にいる全従業員が対象

12月末時点で会社に属していれば、社員・パート含めた全従業員が年末調整の対象となります。
転職などで1年のうちに2社以上に勤めていた場合、12月末の時点で籍がある会社で年末調整が行われます。

ただし、以下のケースは年末調整の対象外です。

  • 12月末の時点で会社に在籍していない
  • 1年間の給与・賞与の合計額が2,000万円を超える
  • 災害などで被害を受け、国から所得税の免除もしくは猶予を受けている

特に3つ目に関しては、一度事前に経理の方に相談をしておくのがおすすめです。

年末調整をすることでお金が戻ってくることも

「対象となるのはわかったけど、自分にとって何かメリットあるのかな……」そう感じる方もいるのではないでしょうか。
実はこの年末調整をすることで、払いすぎた税金が戻ってくることがあるのです!

給与明細を見るとわかりますが、みなさんの毎月のお給料から「所得税」が引かれていると思います。
この所得税の金額って、
「Aさんはお給料が月●●万円だから今年の所得税は▲万円ぐらい…、月ごとだと■円ずつ引けばいいわね」
とざっくりですが、このような感じで金額をいったん仮で決めるのです。
(※実際はちゃんとした計算式によって求められます。)

年末調整の際に、

・仮で払った所得税額 > 実際に納める所得税
⇒差額分が12もしくは1月のお給料で戻ってきます!(いわゆる還付金)

・仮で払った所得税額 < 実際に納める所得税
⇒差額分が12もしくは1月のお給料で天引きされます……。

ということが行われるため、年末調整はサラリーマンにとって欠かせないものなのです。

余談:住民税は還付金がない

所得税は払いすぎていると還付されるのですが、住民税は還付、というより基本的に払いすぎることがありません。
なぜなら、住民税は【前年度の年収(厳密には所得)】に対して決まるから。

例えば、2017年末の年末調整で「住民税は年間12万円」と決まったら、2018年のお給料から毎月1万円ずつ天引きされていきます。
そのため還付金として戻ってくるのは、所得税のみとなります。

「配偶者控除」に「扶養控除」控除の適用は十人十色。だから全員年末調整する必要がある

所得税の金額を決めるうえで欠かせないのが「控除」です。
控除というのは「この部分には税金をかけないでください」と、所得から引けるものを指します。

一番有名なのは、配偶者がいる場合に使える「配偶者控除」ではないでしょうか。

その他にも、

  • 扶養控除
  • 社会保険料控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除

などの控除を、年末調整では受けることができます。

同じ会社員であってもご家族の状況などによって控除される金額が異なります。
そのため、「このお給料だから所得税は●●円ね!」と一律に決めることができず、年末調整でお金が戻ってくる(もしくは追加で納める)ことがあるのです。

ここまで年末調整の基本をお伝えしてきました。
では、実際に年末調整をするうえで何が必要で、何をすべきなのか。
次章で詳しく見ていきましょう。

年末調整で必要な書類は2~4つ。今年からの変更点もあるので注意

年末調整の目的や対象などがわかったところで、実際に用意すべき書類や注意点などをお話ししましょう。

どんな人でも扶養控除等申告書(2種類)は必要

※ここでは例として【平成30年】であると仮定して話を進めます。

どんな人であっても、

  1. 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(平成30年)
  2. 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(平成31年)

の2つの書類は年末調整の際、必ず用意する必要があります。
この2枚の書類は独身でも家族持ちでも、家族形態に関わらず全員が準備しなくてはいけないものです。
11月ごろになると会社から書類をもらえると思いますので、手にしたら記入例を参考に必要事項を書いて提出しましょう。

国税庁 | ▼1.・2. 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の記入例(pdf)
(https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/kisairei_h30_01.pdf)

同じ名前の書類が2つ必要な訳は……

上の1と2は、名前は同じで年度だけ違います。
1の平成30年分は今年の扶養控除が実際にどうだったかを書くもの。
それをもとに“今年の”支払う税金を決めていきます。

一方で、2の平成31年分は来年の扶養控除はおそらくこうなるであろうと、予測して書くもの。
こちらは“次年度の”税金に影響してきます。
どちらも重要な書類ですので、必ず提出するようにしてくださいね。

各控除を受ける人は別途書類を用意する

配偶者がいたり、生命保険に加入しているときは、それらの控除を受けるため別に書類を用意する必要がある場合があります。

これらの控除を受けない方であれば、3と4の書類は提出する必要は基本ありません。
受けられる控除の種類と、必要な書類は以下のとおりです。

・配偶者控除/配偶者特別控除
⇒3.平成30年分 給与所得者の配偶者控除等申告書

・生命保険料控除・地震保険料控除・社会保険料控除(※注)・小規模企業共済等掛金控除
⇒4.平成30年分 給与所得者の保険料控除申告書

3.配偶者控除(配偶者特別控除)は、以下のサイトを参考に必要事項を記入しましょう。

国税庁 | ▼3.平成30年分 給与所得者の配偶者控除等申告書の記入例
(https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_71_kisairei_haigusha.htm)

もう一方の4平成30年分 給与所得者の保険料控除申告書についても、以下の国税庁のホームページを参考に記入します。
ただしこちらは、その年にいくら保険料を払ったか記入するところがあります。
支払った保険料については保険会社から通知が届くと思いますので、それを見ながら漏れなく記入するようにしましょう。

なお、保険料控除申告書には通知書の添付も求められるため、記入後は捨てずにきちんと提出する必要があります。ご注意くださいね。

国税庁 | ▼4.平成30年分 給与所得者の保険料控除申告書の記入例(pdf)
(https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/kisairei_h30_05.pdf)

※注
1年を通して会社員であれば、会社側で自動計算してくれるので基本的に書類の準備はいりません。ただし、求職中に国民年金や国民健康保険を支払った、子供の年金を支払ったなどの場合は、社会保険料控除を受けるために支払証明書などが必要となります。

【注意!】2018年度(平成30年度)から書類が1枚増えている

実は、2018年度(平成30年度)から年末調整に必要な書類が変更になっています。
「昨年も年末調整をしたよ」って方は、特に注意が必要です。

【2017年度まで】

  • 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(当年)…先ほどの1
  •   〃  の扶養控除等(異動)申告書(翌年)…2
  •   〃  の保険料控除申告書 兼 配偶者特別控除申告書…3+4

【2018年度から】

  • 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(当年)…先ほどの1
  •   〃  の扶養控除等(異動)申告書(翌年)…2
  •   〃  の配偶者控除等申告書…3
  •   〃  の保険料控除申告書…4

今年から配偶者控除の制度が変わったこともあり、今まで保険料控除と配偶者控除が1枚だったのが、それぞれ別々になりました。
やることは同じですが書類のフォーマットが変わっていますので、ミスがないよう気をつけて記入するようにしましょう。

これらの必要書類を用意して経理・総務の方からOKがでれば、年末調整の手続きは無事終了です。
自分が出した書類をもとにして税額が決まるので、多く取りすぎていた場合は次のお給料で還付、足りない場合はお給料から自動的に徴収されます。

ただし、中には年末調整をしても自分で確定申告をしなければいけない人もいます。
最後の章で確定申告が必要なケースをご紹介しましょう。

年末調整をしても確定申告が必要なケースは大きく2つ

会社で年末調整を受ければ、自分で確定申告をする必要はありません。
しかし以下のケースの場合は、会社で年末調整を受けたとしても改めて自分で確定申告をする必要があります。

(A) 収入は会社員1つだが、年末調整ではできない控除を受けたい
(B) 会社のお給料以外に収入がある

1つずつ詳しく見ていきましょう。

(A) 収入は会社員1つだが、年末調整ではできない控除を受けたい

生命保険料や社会保険料などは、年末調整をすることで控除を受けることができます。
ただし、以下の4つの控除を受けるには年末調整で処理できず、確定申告をすることで控除を受けられるようになります。

  • 医療費控除
  • 寄附金控除(※ふるさと納税のワンストップ特例制度を使えば、申告不要)
  • 雑損控除
  • 住宅借入金(ローン)等特別控除(※初年度のみ確定申告が必要。2年目以降は年末調整で控除できる)

またこの控除を使わなくても、収入源が2つ以上のときも確定申告が必要となってきます。

(B) 会社のお給料以外に収入がある

会社以外からお給料・報酬をもらっている場合でも、確定申告が必要です。

例えば、

  • 2つ以上の会社で正社員として働いている
  • 昼間は会社員、夜は居酒屋でアルバイトをしている
  • 勤めている会社のお給料以外に、不動産や副業での収入がある(※これらの所得の合計が20万円以下であれば申告不要)

などの事例が該当します。
(A)のケースで確定申告をしなくても、支払う税金が増えるだけなので大きな問題はありません(自分が損をしますが…)。
一方、(B)のケースで確定申告をしないと脱税とみなされる可能性があります。

必要書類である「確定申告書」を自分で作れるのであれば大丈夫ですが、そうでない場合はお近くの税務署に足を運ぶのがおすすめです。

年末調整の意義と必要な書類を知って、早めの準備を

年末調整の基本と必要な書類の種類などをお話してきました。
今回の記事の内容をまとめると、

  • 年末調整は「納める税金を決めるため」にやる
  • 年末調整をすることで払いすぎた税金が還付される、もしくは追加で徴収される
  • サラリーマンであれば全員が対象となるが、年収2,000万円超など対象外の人もいる
  • 必要な書類は最低2つ。人によってはあと1~2つ書類が増える
  • 年末調整で処理できない控除を受ける場合は、収入源が複数ある場合は確定申告が必要

となります。
普段ギリギリの準備になってしまう方は今年こそ早めに手続きを終わらせて、よい年末を迎えましょう!

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