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ふるさと納税

「医療費控除」は病気やケガで大変だったときに使える減税制度

人生100年時代。
なるべくなら病気やケガとは無縁の生活を送りたいものですが、何が起こるかわからないのが人生というもの。
ちょっとした不調で病院に行ったら、そのまま大きな病気が見つかった……、なんてこともよく耳にする話です。

その時に気になるのが、ずばり「お金」。
健康保険に加入しているから3割負担で済むとはいえ、大きな病気になってしまうと支払う金額も大きくなってしまいます。
実は、こうした高額な医療費がかかったときに使える「医療費控除」なるものがあることを、みなさんはご存知でしょうか。

今回の記事では、

  • そもそも医療費控除って
  • 何が対象となるのか
  • どれくらいの医療費から使えるのか

などをお話したいと思います。
また、2017年度からスタートした医療費控除の特例である「セルフメディケーション税制」についてもご紹介いたしますね。

医療費控除は病気で大変だった年の減税措置

「この人は病気で大変だったんだな……。その分少し税金を安くしてあげよう」
医療費控除を簡単に言うのであれば、このような感じになります。
目安として年間10万円以上の医療費負担があったときに、一定額の税金を免除するのが医療費控除です。

ただ、あくまで医療費控除は「あなたが納める税金を少し減らします」というだけです。
直接医療費として支払った金額が戻ってくるわけではありませんので、誤解しないようにしてくださいね。

医療費控除の対象は病気・ケガにかかった費用のみ

病気やケガの治療にかかったお金は、基本的に医療費控除の対象となります。
・治療費
・入院費用(通常のベッド代や食事代も含む)
・(病気が見つかったときの)健康診断費用
・通院に必要な交通費(公共交通機関のみ)
・薬代
など、治療に必要なお金であれば医療費控除に該当すると思ってもらって大丈夫です。

ただし、以下のようなものは医療費控除の対象となりません。
・差額ベッド代
・(病気が見つからなかったときの)健康診断費用
・通院に使ったマイカーのガソリン代
・健康維持のためのサプリメント代

気をつけるのは健康診断にかかったお金ですね。
「病気が見つからなかった=健康である」なのでそれはそれで良いことなのですが、その分医療費控除の対象外となります。
あくまで病気やケガで払ったお金に対して税金を軽くする制度、ということです。

生計を一にする親族であれば自分の医療費控除と合算できる

自分以外のご家族にかかった医療費でも、生計を一にしていれば医療費控除の対象となります。
もちろんご自身の分と合算することが可能です。
そのため、養う家族が多い場合は、家族全員にかかった医療費を確認しておくといいかもしれません。

医療費控除の説明や対象となる金額をお話すると、「じゃあ、医療費がいくらになったら使えるの?」と疑問に思いますよね。

次章で詳しくお伝えしていきます。

医療費控除を受けられるようになる目安金額は、実際に支払った医療費が10万円を超えたら

医療費控除を受けるためには、実費で支払った医療費が10万円以上かどうかが判断の分かれ目になります。
というのも、医療費控除の計算式を確認してみますと、

【医療費控除の金額=年間で支払った医療費ー保険金などで補填された金額ー10万円 or 所得の金額の5%いずれか安い方】
となり、そもそも10万円を下回っていると控除できる金額は0円、つまりメリットがありません。

またこの計算式からわかるように、保険金などで補填された金額も差し引いて計算します。

例えばですが、1年間の医療費が100万円だったとしても、医療保険などで100万円の保険金がおりたら医療費控除が使えません。

「実際に払った金額が10万円を超えているかどうか」が、医療費控除を使う上でのポイントとなるといえます。

なお、たとえ多くの医療費がかかっても控除できる上限額は200万円までとなりますのでこの点もご注意下さい。

参考:No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)

医療費控除を受けるには必要書類を書いて確定申告をする

「実費負担が10万円を超えていて医療費控除を受けたい…!」
そうしたときは、医療費控除の明細書に必要事項を記入して、ご自身で確定申告をする必要があります。

「医療費控除の明細書」は国税庁のホームページからダウンロードできます

参照:国税庁のホームページ | 重要なお知らせ <医療費控除が変わります>

確定申告なんてやったことないよ……という方でも大丈夫。
会社員の方であれば、会社側で所得税の金額などをまとめてくれた「源泉徴収票」を渡してくれます。

それをもとに確定申告書を作るのですが、もし不安であれば、医療費控除の明細書と源泉徴収票を持って確定申告の会場に向かいましょう。
相談に乗ってくれる税理士さんがおり、その場で確定申告書の作成ができます
ので、初心者でも不安に思うことはありませんよ。
もちろんご自身で確定申告書を作ることもできますので、自力で作ってみるのも一つの手と言えますね。

セルフメディケーション税制は、医療費が10万円未満の特例措置

医療費が10万円を超えていない方でも、特例として使える医療費控除があります
それが「セルフメディケーション税制」です。

簡単にいうと、「健康診断や予防接種などで健康に気を配っている方には、薬局で買うお薬代の一部を税金から免除しましょう」というもの。
あくまで薬局で買うお薬(一般的に「OTC医薬品」と呼ばれます)が対象です。
医師の処方箋が必要なお薬はセルフメディケーション税制が使えず、通常の医療費控除となります。

なお、薬局で売っているすべてのお薬が対象ではなく、パッケージに「セルフメディケーション」とが書かれているものに限定されますのでご注意くださいね。

セルフメディケーション税制は、薬代が1.2万円を超えたら

通常の医療費控除が10万円以上なのに対し、こちらのセルフメディケーション税制は12,000円を超えた分から使えます
考え方は医療費控除と同じで、
【セルフメディケーション税制控除の金額=年間で支払ったセルフメディケーションの金額ー保険金などで補填された金額ー12,000円】
となります。

ちなみにですが、このセルフメディケーション税制は「医療費控除の特例」という扱いです。

なので、通常の医療費控除とセルフメディケーション税制、どちらか一方しか使えませんので注意してくださいね。

医療費が多くかかった年は、医療費控除を思い出して

今回の記事をまとめますと以下のようになります。

  • 医療費控除は病気で大変だった人のために、納める税金を少なくする制度
  • 病気やケガの治療にかかった費用が対象
  • 健康増進のための費用や差額のベッド代などは対象外
  • 実費分が10万円を超えたら医療費控除が使える
  • 特例としてセルフメディケーション税制があり、こちらは実費分が12,000円を超えたら(条件あり)使える

健康であることが一番ですが、万が一ケガや病気で大きな出費があった年は、医療費控除を思い出してみてくださいね。

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