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ふるさと納税

事業者インタビュー 木和田正昭商店

日本一の鞄の産地、豊岡市。
木和田正昭商店は、OEMを手掛ける一方、豊岡の鞄ブランド「豊岡鞄」の商品も展開しています。
豊岡鞄とは、地域の登録商標で、高い品質をクリアした優れた製品のみが認定される鞄です。
木和田正昭商店では、短納期・小ロットで質の高い鞄を製造するために、工場内一貫生産の構築・最新機器の導入などを精力的に行っています。
今回は、豊岡鞄認可第一号の木和田正昭商店の木和田智成社長に、鞄や豊岡にかける想いをインタビューしました。

-木和田正昭商店の製品の特徴を教えてください。

弊社の製品は、鞄というよりは工業製品に近いイメージです。
皆さんが想像している職人技というものよりも、遥かに機械化が進んでいます。
例えば、レイアウトはすべてCADで行っています。


CADで設計したレイアウトが印刷される

そうすることでよりち密な設計やデザインも、正確に形にすることができるのです。
お客様からの細かなご要望にも正確に対応できます。
他にも、コンピューターミシンや自動裁断機など、設備投資にも力を入れています。
機械ができることは機械を使用し、効率的・高性能な鞄製造を行っています。

-イメージとかなり違いました!設備投資に力を入れてらっしゃるのですね。

はい。ですが、職人技のコアな部分は1つ1つ手作業で行っています。

例えば、鞄の取っ手。
使用し続けても、ほつれずはげないようにするには、人の手で丁寧に接着させ、磨きをかけなければいけません。


鞄の縫い付けを行う男性職人


細かな部分が手作業で行う

-手作業と機械化のバランスが大切なのですね。

糸の閉まり具合やのりの量の僅かな誤差で、仕上がりが全く異なるのです。
そのような細かな部分は、何十年も経験を重ねた熟練の職人が手作業で行います。


自動ミシンを扱う女性職人

そうすることで、小ロットでも短納期で製造できるんです。
オーダーは最小200ロットからなのですが、ご依頼いただいてからできるだけ早いスピードで完成させることができます。

また、人手不足も起因しているんです。
最新の機械を導入することで、どの職人が製造しても同じものが出来上がります。
手作業の部分や細かな部分は熟練職人が担当し、機械を導入している部分は経験の浅い職人でも高品質のものを作ることができるんです。
今は、熟練職人の技術を若手職人に継承しながら、機械化も積極的に取り入れています。

-若手育成にも力を入れてらっしゃいますよね。

豊岡も、他の生産地と同じくやはり人手不足は避けられません。
特に、熟練職人の高齢化で若手育成は非常に大切になってきています。
私の加入している、兵庫県鞄工業組合では、鞄作りのスペシャリストをつくる「アルチザンスクール」や、4か月で鞄縫製職人の養成する「鞄縫製者トレーニングセンター」などを立ち上げ、若手を育成しています。
募集してみて初めて分かったのですが、鞄や革製品が好きな人や、職人になりたいと思っている人は非常に多いんです。


2代目の、木和田社長

受講生のほとんどは県外からの人で、終了後には兵庫県鞄工業組合内の企業で雇用します。
実際に、アルチザンスクール修了生がすでに何名も活躍していますよ。
このような取り組みもあり、人手不足ではあるものの若手職人が徐々に増加してきて非常にありがたいです。

-豊岡鞄作りには職人さんの力は必要不可欠ですもんね。

もちろん!職人は宝なんです。
1200年にも及ぶ伝統を今後も守り続けるには、職人の手が絶対に必要です。
商標登録を行い、全国の百貨店を巡る中でようやく豊岡鞄の認知が高まってきました。


高品質な豊岡鞄のビジネスバッグは日本中のビジネスマンに大人気。

今後は、もっと新しい挑戦もしていきたいと兵庫県鞄工業組合内でも話しています。
木和田正昭商店としては、都市部にフラッグショップをオープンさせてより多くの人に手に取ってもらいたいなと思っているところです。

-ふるさと納税の返礼品としても、豊岡鞄を手に入れることができますよね。

そうなんです。
ふるさと納税といえば、やはりお肉やお魚、フルーツなどをイメージする方が非常に多いと思います。
食べ物だと非常に種類が豊富ですが、鞄という返礼品はなかなか珍しいのではないでしょうか。
百貨店巡りなどをしていると、「品質が良い」「毎日使用してもほつけない」など喜びの声を沢山いただいています。
色違いの鞄を何色も買われる方もいるんですよ。
豊岡鞄の品質には自信があります。

今後も鞄産業で盛り上げていく豊岡を応援していただきたいという思いと、豊岡鞄をまだ手に取ったことがないという方にも是非知っていただきたいと思います。
是非、豊岡鞄の応援をよろしくお願いいたします。


豊岡鞄の新拠点として2014年にオープンしたアルチザンの店内(カバンストリート)

品質はもちろん、職人さんのことを第一に考えていらっしゃった木和田社長。
特に、「職人は宝」という言葉が印象的でした。
高品質な製品を、作り続ける。
鞄作りだけではなく、設備投資や人材育成など様々な側面で力を入れてらっしゃるということが分かりました。
実際に工場見学もさせていただきましたが、熟練の職人さんから若手の方まで皆さんイキイキとお仕事されていました。
豊岡鞄は、豊岡市全体を盛り上げて行く大切な産業だと感じます。

インタビュー・記事/佐原有紀

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