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ふるさと納税は退職金の分まで控除できる?退職金は分離課税のため影響しない場合も

  • 定年退職して退職金をもらったけど、ふるさと納税の控除対象になるの?
  • 転職した年のふるさと納税はどうなる?

退職金をもらってふるさと納税の利用を考えている方であれば、このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

退職金の総額はかなり大きいものです。ふるさと納税を利用して節税効果を受けることができるのであれば、利用したいですよね。

結論から言うと、退職金がふるさと納税の上限控除額に影響するかはお住いの自治体へ確認が必要です。

そこで今回の記事では、退職金をもらった年のふるさと納税について解説していきます。

具体的には、

  • 退職金はふるさと納税の控除額に含まれるのか
  • 転職した年のふるさと納税の控除額はどのように決まるのか

の順番に重要なポイントをご紹介します。

また、参考として同様の控除として気になる「退職金の分まで医療費控除を受けられるのか」についても簡単にご説明をいたします。

退職金をもらってふるさと納税の利用を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

定年退職し退職金(退職所得)をもらった年のふるさと納税の控除額は?退職金は分離課税

退職金をもらった年のふるさと納税の上限控除額は、お住いの自治体へ確認が必要です。

退職金が上限控除額に影響するかどうかは、自治体によってバラつきがあるからです。

さらにふるさと納税の上限控除額は寄附者の所得によって異なります。
ただし、退職金は長年の勤労に対する報償的給与として一気に支払われるもの。

そのため、退職金の税負担が軽くなるように以下の2つの配慮が行われています。

  • 退職所得控除を設ける
  • 他の所得と分離して課税

それぞれみていきましょう。

退職金は控除額が大きい?退職所得の計算式

退職金には退職所得控除が設定されているため、通常の所得控除と比較しても控除される金額が大きく設定されています。
退職金は定期収入のない定年退職後の備えとして活用される方が多いためです。

退職所得の金額は、原則として、次のように計算します。
(収入金額(源泉徴収される前の金額) - 退職所得控除額) × 1 / 2 = 退職所得の金額

また、退職所得控除額の計算式は、

  • 勤続年数が20年以下:40万円×勤続年数
  • 20年超:800万円+70万円×(勤続年数-20年)

です。

退職所得は控除額が大きいため、所得金額の大きさに比べ寄附金控除の対象となる課税所得に与える影響は小さくなります。

参考:国税庁 | 退職金と税
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/02_3.htm

続いて、他の所得と分離して課税されることについてみていきます。

退職金はもらった年に課税する現年分離課税主義

退職金に係る住民税は、もらった年に課税する現年分離課税主義です。

現年分離課税主義は、他の所得と分離して退職所得の発生した年に課税する方法。

そのため、千葉県柏市などでは退職金に係る住民税をふるさと納税の控除外とする自治体も多数あります。お住まいの地区がどう設定しているか確認が必要です。

参考:千葉県柏市 | 退職所得に係る課税の特例
http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/040400/p012419.html

退職金がふるさと納税の控除額に含まれるのかについて改めて整理します。

  • 退職金に係る退職所得控除額は大きいため、課税所得に与える影響は少なくなる
  • 退職金に係る住民税はもらった年に課税する現年分離課税主義のため、控除外とする自治体も多い

しかし、退職金等の支払の際に「退職所得の受給に関する申告書」の提出がなかった人については、退職金等の支払金額の20.42%の所得税額及び復興特別所得税額が源泉徴収がされます。ご注意下さい。

退職金をもらった場合のふるさと納税の控除額シミュレーション

退職金をもらった年のふるさと納税の控除額シミュレーションは、計算が非常に複雑となるため、お住いの自治体へ確認しましょう。

控除上限額が異なり、上限額を超えてしまった場合には、自己負担額を2,000円にすることができません。
確実に自己負担額を2,000円に抑えたいという方は、確認が必須です。

だいたいの目安だけ先に把握したいという方は、こちらの控除上限額シミュレーションで控除上限額を確認してみてください。

Wowma!ふるさと納税 | 控除額シミュレーション

ここまで退職した年のふるさと納税について解説してきました。
では、退職した翌年のふるさと納税の控除上限額はどうなるのでしょうか?

詳しくみていきましょう。

退職した翌年のふるさと納税は?所得によって控除額が異なる

退職した翌年もふるさと納税は利用可能です。
しかし、所得額で控除額が異なるため注意しましょう。
例えば、退職した翌年は年金収入のみの予定であれば、これまで勤めていた時よりも控除額は少なくなります。

自己負担額を2,000円に抑えたい方は、控除上限額を確認しましょう。

「年金収入でふるさと納税できるの?」と疑問に持たれた方は、関連記事で詳しく解説していますのでご一読を。

ここまで定年退職したケースについてご説明しました。

では定年退職ではなく、転職した年のふるさと納税はどうなるのでしょうか?
詳しく解説しています。

転職した年のふるさと納税は?一年間の合計所得額で控除額が決まる

転職した年もふるさと納税は利用可能です。

転職した場合でも、控除上限額は一年間の所得によって決まります。
以前勤めていた会社の給与と転職先の会社の給与を合算し、総額の給与を算出して、あらかじめ控除上限額を確認しておきましょう。

Wowma!ふるさと納税 | 控除額シミュレーション
 ※あくまで控除上限の目安であるため、正確な金額はお住いの自治体へお問い合わせください。

また、転職した年のふるさと納税の申請は確定申告が必須となるのでしょうか?
ワンストップ特例制度の申請を考えていた方であれば、確定申告の手間は避けたいですよね。

そこで、転職した年のふるさと納税の申請について解説していきます。

転職した年は確定申告が必須?年末調整を受ける場合はワンストップ特例制度が申請可能

転職した年でも、ワンストップ特例制度の申請は可能です。

ただし、ワンストップ特例制度が申請できるのは転職先で前職の分まで年末調整を受けた場合です。

そして、年末調整を受けない場合は確定申告が必要になります。
確定申告が必要な場合はワンストップ特例制度の申請はできません。

そのため、転職先で前職の分まで年末調整を受けたかどうかを確認して、ワンストップ特例制度の申請を行いましょう。

参考:国税庁 | 平成30年分 年末調整のしかた
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2018/01.htm

ここでは、退職金をもらった年にふるさと納税を受けることができるかを解説してきました。

ふるさと納税の話とは少し離れますが、参考として同様の控除として気になる「退職金の分まで医療費控除を受けられるのか」についても最後に簡単にご説明をいたします。

退職金の分まで医療費控除を受けられる?「退職所得の受給に関する申込書」を提出しているかで異なる

少しでも退職金を残すためには、ふるさと納税以外にも控除を増やしておきたいもの。そこで、一般的に比較的利用を検討されやすい医療費控除についてご紹介をします。

まず、退職時の所得(もらえるお金)に対しては「退職所得控除」が受けられるのですが、それに合わせて医療費控除を受けることは可能でしょうか?

結論から言うと、「退職所得の受給に関する申告書」を提出しても医療費控除は受けられます。
ただし、退職所得そのものは退職所得控除でほとんど控除されきるケースが多いです。そして退職所得控除で退職所得を控除しきれない分に対して、医療費控除の効果が見込めます。

また「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合でも医療費控除は受けられます。「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は退職所得控除額を受けないため、退職所得に対する医療費控除の効果は大きいです。

参考:国税庁 | 退職金を受け取ったとき(退職所得)
http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1420.htm

控除上限額を確認してふるさと納税を活用しよう

記事の内容をまとめます。

  • 退職金が上限控除額に影響するかどうかはバラつきがあるため確認が必要
  • 退職金は報賞的要素が強いため税負担が軽くなるよう配慮されている
  • 転職した年もふるさと納税は利用可能
  • 退職所得の受給に関する申込書を提出していない場合は医療費控除で還付を受けることは可能

退職金をもらった方は、ふるさと納税の控除上限額が変わってくるため、お住いの自治体へ確認が必要です。

控除上限額を確認して、自己負担額を2,000円に抑えてお得にふるさと納税を活用しましょう。

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